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静清合併の実態・影響調査
アンケート報告集を発行しました
合併通信では平成16年4月から5月にかけて、静清合併から1年経った清水の実態と影響を知るために、アンケート調査を行いました。アンケートは合併通信17号に挟み込み、スタッフが個人や団体などに配布とお願いしました。
回収したアンケートは312通で、手渡しや郵送、ファック、電子メールなどで届けられました。用紙全面に意見を書き込んだ方、書ききれず別紙を添えられた方もいらっしゃいました。ほとんどの回答が、合併による清水の変化に驚き、怒るものでした。
報告集はB5版80ページで、一冊1,000円のカンパをお願いしています。
郵送の場合は実費の負担をお願いします。
報告集をご希望の方は、メールでお申し込み下さい。
(2004年8月10日)
報告書の発行にあたって
「私もひとこと・合併通信」 主宰 磯谷千代美
静清合併から一年余、まちも市民の暮らしも急速に変わりつつあります。
「わたしもひとこと・合併通信」では旧清水市民に「静清合併の実態・影響調査アンケート」を行いました。このパンフレットは寄せられたアンケートの内容をまとめたものです。
実態調査アンケートのきっかけ
今回の調査のきっかけは、合併後一年を検証するSBSテレビのトークバトル「合併の主役は誰?新市・静岡の行方を問う」に出演したことからです。出演にあたって、改めて清水の各界の方にお会いして、実状を聞いてみました。そして、自分が掴んでいる何倍も、深刻な事態となっていることを感じました。
しかも、驚いたことに、それぞれの皆さんが、自分に関わる事しか掴んでいないのです。つまり、市の広報は大まかなことしか出さないので、具体的なことは、自分の周辺、自分の所属する団体に関わることしか知らない方がほとんどとわかりました。
そこで、市民生活の何が変わったか、全体として清水がどう変わろうとしているか、調査を行うことにしました。実状をつかみ、どうすれば良いか考えるためです。
アンケートを始めて
アンケート調査は、4月から5月にかけて行いました。配布方法は、団体に配布を依頼したり、様々な団体活動を行っている方や事業者の方に直接お願いしたり、商店街で一般の市民に配布、「わたしもひとこと・合併通信」の読者に郵送などで行いました。
そして、郵送や手渡し、ファックス、電子メールなどで合計312通、回答をいただきました。アンケートは、何がどう変わったか、具体的に掴みたいと考え、項目を決めました。
しかし、実際に答えてくださった回答は、必ずしも具体的なことばかりでなく、合併への怒りや不満を縷々述べられるものも数多くありました。また、明らかに合併と関係ないことや事実と違うものもいくらか含まれていました。それらもまた、市民の気持ちだと思います。
もちろん、回答が市民生活全体を網羅できているわけではありませんし、このパンフレットに掲載した以外にも、多くの変化が起こっています。
二つの異なる受け止め方
清水の現状への受け止め方は、大きく二つに分かれました。
「合併の効果と強調された効率性が、地域を壊し、個性をこれほどまでにたった一年で無くしてきているのは予想外」とアンケートに書いてきた方がいました。
しかし、その一方で、変化をあまり感じてない方もいます。
この受け止め方の違いを見ると、清水で何がどのように変わりつつあるか、わかります。変化は、地域活動や市民活動をしている方、職員、事業者の所に、顕著に現れてきています。それ以外の方では、市名・町名の変更や大型ゴミの回収方法の変更位にしか、変化を感じていない方も多いのです。
吸収合併への怒り
アンケートに寄せられた多くの回答には、なんでも静岡に合わせるという、具体的な吸収合併の事実が、様々な分野に渡って書かれていました。
形式は対等(新設)合併だったはずですが、予想した通り、実態は吸収合併そのものです。事実と同時に、実際に変更され困っている様子や、吸収合併への怒りや不満が書かれていました。合わせて、合併を決める時点で、市民不在であったことや、「見守る」として、合併特例で任期を2年延長した市議会議員への意見も多く書かれていました。
結果の数字について
アンケートでは、「変化について教えて、どう思われますか」という問いについて、良くなったと答えた方が3名、どちらとも言えないが22名でした。複数回答で、良くなった、どちらとも言えないの両方にチェックした人が1名。同じように、悪くなった、どちらとも言えないが1名。良くなった、悪くなった、どちらとも言えないの全てにチェックした人が1名です。
これら以外、全体の約9割の人が悪くなったと回答しました。
しかし、この数字はあまり意味が無いと考えます。このようなアンケートに、わざわざ、自分で郵送したりファックスを送ってくださるのは、変化に気がつき、意見のある方たちだからです。
変化の実感が無いのに、わざわざ、アンケートに回答くださるのは、ごく少数の方でしょう。むしろ、ここに寄せられた様々な分野での変化の事実と意見を知る中で、今、清水で何が変わり始めているか、清水がどんな方向に向かっているのかを読みとりたいと思います。それこそが、このアンケートの目的でした。
行政と周辺への影響
市町村合併は、行政と行政が合併してひとつになることです。清水市と静岡市の合併では、あらゆる事が旧静岡市のやり方に急速に合わせられました。
この中で、実際に行政の仕事をする旧清水市の職員は、やり方を旧静岡市に合わせ、中核市の仕事を覚え、政令市の準備をするという何重もの仕事が一挙に増えました。
次に、行政に関わりの深い所から影響が出ました。
行政と取引があった清水の事業者は、仕事が無くなりました。市民からも疑問の声が出ています。納税者として考えれば、市の発注は安いほど良いのは当然です。しかし、長い目でみると、地元の事業者に仕事が廻らないことには、清水の地域経済の地盤沈下となり、活性化やまちづくりに影響が出てくるからです。市町村合併の避けられない面ですが、急激な変化に悲鳴があがっています。
自治会や地域で活動する団体、その他の民間の団体も、業務の委託や補助金などで行政の関わりの深い所から大きな影響が出ています。
公民館活動も同じです。今までの清水のやり方から静岡のやり方に変わりつつあり、ここでも大きな不満が出ています。
市民サービスは、少し遅れて、変わりつつあります。まだ水道料など、すり合わせが済んでいないものもあります。一般の市民の所は、変化はじわじわと来るでしょう。
まるで、静岡という大きな台風と、清水という小さな台風がひとつになったようです。行政という中心は一体化しましたが、事業者、自治会などの団体、そして、一般市民という風に、台風の目と距離が離れるにつれ、まだ、影響は少しのようです。それにしても、急速に、様々なことが巻き込まれ、静岡に合わせられていくでしょう。
静岡に合わせられていく
静岡に合わせられていく時、それが良い変化であれば、変わる時の混乱はありつつも、時間が経てば、不満は消え、新しいまちの形ができてくるでしょう。問題は、アンケートの回答を見る限り、この変化を好ましく無いと受け止める人がほとんどだと言うことです。
静岡に合わせられるという変化の中には、良いことも含まれているのは事実です。時代と共に、古くなり、変えなければならないこともあるし、静岡の方が住民サービスが進んでいるものも当然あります。しかし、かなりのことが、「清水に合ってない」「合理的でない」と受け止められています。
市民サービスのすり合わせでは「サービスは高い方に、負担は低い方にあわせる」と行政は説明しましたが、実際は、効率のために、「小さい方が大きい方に合わせる」ということになりました。どちらの市民にとっても良い方に変えるなどという発想は無いようです。また、経済的な負担なら「安い方に」と言えますが、サービスは、どちらが「高い」などとは言えない、それぞれのまちの実状にあったものもあります。この場合は、変えることは不満となります。
市民の声が反映されない合併
問題は、静清合併とすり合わせが、「市民の意志・意向」だったか、ということです。合併の決定自体に、清水の市民には不満や疑問が残っています。
静清合併協議会や市議会が合併の結論を出す直前、市民の中には吸収合併への不安が多くありました。私たちは、「合併の結論延期を求める請願署名」を8万3458名の署名を添えて、議会に提出しました。このたくさんの市民の声が簡単に否決されました。更に、すり合わせは、行政の中で行われ、現場の市民の声が反映されていないのです。
新市は「市民の参画、協働」を掲げるが
現在、新静岡市は、平成17年度からの総合計画を策定中です。そこには、「市民・団体と行政がともにまちづくりを行う協働」が大きな柱になっています。「静岡市の憲法」とも言われる「市民の参画」を掲げた自治基本条例も同じく17年度の制定を目指して、策定の準備が進められています。
このように、新静岡市は、市民と共にまちづくりを行うというコンセプトを大きく打ち出しています。
更に、審議会に公募市民の参加や、タウンミーティングなどの、市民の声を聞く場も、数多く設けられるようになりました。
しかし、合併後のこの一年余、市民参画の考え方ですり合わせが進められたとは、少なくとも清水の市民は受け取っていません。今でも、公民館のあり方など、無理に一元化するよりも、一市二制度を残し、時間を掛けて、より良い制度を目指して欲しいという声が多くあります。
この一元化(すり合わせ)を本当に清水と静岡の市民が納得いくものにしない限り、「新しいまちを暮らしやすく」などの言葉は出てこないというのが、私たち清水の市民の本音だと思います。
私たちに問われていること
この報告書を、静岡の方が読めば、おもしろくないと感じる方も多いでしょう。合併し政令市に向かって動き出しているのだから、いつまでも不満を言ってないでと言われそうです。
しかし、これからは一緒に新しいまちを作っていくのです。歴史も文化も大きく異なるまちが合併したのです。短期的に、大きい方の静岡に合わせることがより良いまちづくりになるでしょうか。それぞれの良さ、個性を十分に尊重し、まちづくりに生かしていくことが必要です。
そのためには、「吸収」ではなく、「対等」でなければなりません。
●清水の良さを発展させる
清水に問われていることは二つあります。
ひとつは、「古い清水を守れ」ではなく、清水の良い面を残し、発展させることが、新しいまちを暮らしやすい良いまちにしていくことだ、という視点を持って、発言することが大切です。
その中には、すぐに一元化するのでなく一市二制度で充分時間を掛けて理解し合っていくべきものもあるし、静岡に取り入れて欲しいものもあります。
そして、声を上げない限り、三保羽衣薪能も隔年開催となったことでしょう。公民館なども、清水の地域活動の拠点として、今までのサービスを守って欲しいものです。
大切なことは、それぞれの団体も個人も、清水のエゴとしてではなく、新しいまちに必要なことは、堂々と主張するということです。
●市民参画を積極的に
もうひとつは、新静岡市が「市民参画のまちづくり」を目指しているわけで、積極的に、市民がそこに関わって行くべきです。これまでのような、決定を議員や団体の長にまかせるやり方でなく、審議や決定の場に、ひとりひとりの市民が積極的に関わり、まちづくりを担っていくことが必要なのです。
調査結果を活かして
今回の実態調査では、吸収合併への怒りを含めて、たくさんの率直な市民の声が届きました。行政は、このような市民の声を、清水の、そして新市の将来のために、まちづくりに活かして欲しいと思います。
そして、市民の皆さん。わたしたちのまち、清水、ここに息づくまちの歴史、文化、市民の想いを、絶やすことなく、活性化に向けて、頑張っていきましょう。清水を元気にすることが、新市を元気にすることにつながっていくはずです。
この静清合併の実態・影響調査アンケート報告書が少しでも、皆様のお役に立てば幸いです。
(静清合併の実態・影響調査アンケート報告書 1〜8ページに掲載)
【写真】2004年4月4日SBSテレビで放送されたトークバトルから
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■静清合併の実態・影響調査
アンケート報告
目次
はじめに
報告書を読まれる前に
アンケート用紙
静清合併の実態・影響調査報告
1.不便になった大型ゴミ回収
2.自治会活動が大変に
3.使いにくくなる公民館
4.育成児童会の運営に不安
5.学校も変わる
6.文化を育てる現場の不満
7.せっかくの、ことぶき乗車券だが
8.清水総合事務所の窓口対応
9.行政の広報活動に不満
10.合併のしわ寄せは職員にも
11.事業者は死活問題に
12.農業の嘆き、宅地並み課税
13.議員への批判
14.新市名称と町名変更に怒り
15.やっぱり吸収合併だ
資料
ホームページのご案内
B5版80ページ カンパ1,000円
(郵送費:一冊165g・冊子小包)
1冊・210円
2冊・290円
3〜6冊・340円
7〜12冊・450円

アンケート用紙(108KB)

●清水と静岡の表記について
2003年4月1日の合併は対等(新設)合併ですので、それまでの清水市と静岡市は消滅し、新市が誕生しました。新市の名称は「静岡市」です。
合併で消滅した「静岡市」と、合併で誕生した「静岡市」を区別するために、本報告書のなかでは、旧清水市を「清水」、旧静岡市を「静岡」、合併後の新市については「新静岡市」と表記しています。
ただし、行政の区分などで分かり易くするために、「旧清水市」と表記している部分もあります。

●静清合併から一年
実態・影響調査にご協力を
(2004年4月12日)
●SBSテレビ
トークバトルに出演して
(2004年4月4日)
●報告集
「まちの未来
決めるのは私たち市民」
合併に揺れる清水市からの報告
(2003年3月10日)

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