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「まちの未来、決めるのは私たち市民」
SBSテレビ・トークバトルに出演して
「わたしもひとこと・合併通信」代表の磯谷千代美です。
トークバトルをご覧になっていただけたでしょうか。
番組終了と同時に多くの方から、電話やFAXで感想をいただきました。ありがとうございます。
番組の流れの中で、思っていることを伝えるのはなかなか難しく、言い足りなかったところ、時間の関係でカットされたところもあります。番組を振り返って、感想を書いてみたいと思います。
市民生活と合併のすり合わせ
私は、すり合わせが市民不在で進められた、市民生活の具体的なことが市民抜きで進められたのがおかしいと述べました。合わせて、吸収合併で清水だけが変えられたという多くの市民の声を伝えました。
織田高行さん(元合併協委員・元静岡JC理事長)も、「確かに市民に対してすり合わせの部分の説明がされなかったのは反省点としてある」と話しています。
また、大型ゴミの収集を静岡に合わせたことと関連して、びん缶の分別は、静岡の業者委託より、清水で行っている住民で分別するやり方が、市民のリサイクル意識を育て、コストも掛からないのだから、時間を掛けても清水のやり方に合わせるべきと話しました。
新市がめざしている「資源循環型のまちづくり」にも合うはずだということを、小嶋市長に問いかけたのですが、「しきたり」とか「負担の公平性」とか言うだけで、まともな答になっていませんでした。
すり合わせでおかしいと思うのは、清水の市民が嫌がり、不満が出ることはすぐ実行するのに、静岡の市民が嫌がり、不満が出ることは、なかなかやりません。形の上では対等ですが、静岡による清水の吸収合併でした。
合併するための妥協、合併後の見直し
青島廣幸さん(元合併協委員・静岡商工会議所相談役)は正直な方だと思いました。
「あの時は合併させなければと、かっかかっかきていたから、そこで清水の強い要望を入れて建設計画を作った。もし、それを断るようなら、合併協はおしまいだった。今、政令市になれる所で冷静に再検討しようということ」「ハコモノを望んだのは清水の委員ですよ」というのは、まさにその通りの話だったと思います。
合併を実現するためには、清水の要望を入れて建設計画を作らなければ、清水側委員が承知しない。だから妥協した計画でまとめて、賛成してもらい、合併後に変更すれば良いということなのです。
あまりにも、清水の市民を馬鹿にした話です。そして、合併を実現するための作戦に乗せられた清水の合併協委員や議員は、情けないです。
また、青島さんほど正直では無かったのですが、見直しは当然という意見を、織田高行さんや風間重樹さん(元合併協委員、元清水JC理事長)が言いました。とても腹が立ちます。
財政の根拠も含めて、四年も掛けて建設計画を作り、合併を決めた人たちが、たった二年で見直しを言うのです。合併協で審議していた時も、国の財政危機、道州制、少子高齢化、世界経済の低迷、こんなことは全員が知っていたのです。
さんざんハコモノの建設計画を作っておいて、今度は見直すなど、民間企業なら責任者は辞めさせられて当然です。今の行政や議会は、誰も責任を取らなくて良い仕組みになっていると思います。
これでは、清水だろうが静岡だろうが市民は救われません。合併に反対し、新市建設計画に反対していた人が、「それ見ろ」と言うのならまだしも、決めた本人が見直しをいうのですから。
姿の見えない政令市
政令市は「最大の権限と財源を手に入れる」と市長は言いますが、私も小桜さんも、話が逆転している、どういうまちを作るかのビジョンが先にあるべきと言いました。
風間さんは、「ビジョンをゆっくり作っていたら間に合わない。まず権限を手に入れて」と言いました。合併することが最優先で、合併で何をしたいのは二の次だとでも言うのでしょうか。
司会の野路さんが「何を実現させたいから、政令市にするのですか」「課長から部長になって給料も増えたと喜んでいる部長では困る。部長になって、何をするのかが部下としては知りたい」と質問しました。
小嶋さんの答は、「政令市になって、一番市民が実感するのは道路なんですよ」。スタジオでも「う〜ん」と唸ってしまいました。なぜ、政令市を目指すのか、ますます判らなくなりました。
私は、政令市に望むことは、という問いかけに「小嶋さんのいう小区役所制でなく、区役所や地域や地区に財政や権限を降ろしていくべき。まちづくりの人を育てるのは地域だから、中央集権でないまちづくりをしていくべき」と答えました。放映されなかったこと
放送されなかったこと
清水の市職員への激励
小桜さんは清水と静岡の気質の違いをこんな話で説明しました。
「清水の職員は法被を着て、まつりの輪に飛び込んでいく。静岡の職員は机に座ってお金を渡すだけ」
なるほど、その通りだと思いました。清水では、みなと祭りに限らず、いろいろな場面で行政と住民の密度を感じます。
「静岡に合わせるのでなく、住民と一緒になって動く清水の気質を持ち、住民のニーズを掴むようにしてほしい」という小桜さんの発言もありました。
清水の事業者へ大きな影響が
私は、行政の仕事をやってきた清水の印刷とか文房具とかの業者さんが、合併後のこの一年、あまりにも仕事が減っている、これは単に業者の問題でなく、清水の地域経済やまちづくりにも響くと、影響の大きさを話しました。
清水のよさ、清水らしさ
地域を中心にして、まちづくりを行うという清水のやり方は、地方分権の先にある住民自治、地域のことは地域で担うということで、大切です。清水のやり方の全てが良いわけでもないと感じていますが、こういう清水の良さを残し、育てることの大切さを訴えました。
農地の宅地並課税
政令市になることで、市街化区域の農地が宅地並課税になり、税金が2.5倍になります。
小桜さんが「前もって知らせていれば、合併しない方が良いという人もいたはずだ」と説明責任に疑問を出すと、小嶋市長は「静岡は合併してから少しずつ知らせていたんですよ。清水から『ちょっと待ってくれ』と言ってきたので止めた」「救済制度があるかもしれない」・・・?
宅地並課税は国の制度です。政令市をめざすと何十年も前から言ってきて、調べていなかったのでしょうか。それとも、わかっていたのに農家の反対を怖れて、合併するまで隠していたのか、真相はどちらなのでしょうか。
行政トップの姿勢
初めて、小嶋市長と間近でお話をしました。いえいえ、私の問いかけに何も答えてくださらなかったので、単に同席しただけかもしれません。
市庁舎の議論の時に、小桜義明静大教授が「庁舎の場所の問題でなく、静岡・清水・東静岡の三つの都市核のまちづくりを建設計画で定めているが、東静岡を拠点としてどう整備するのか。三つの都市核をどう作っていくのかが問題だ」と本質的な問いかけをしましたが、小嶋市長は結局答えませんでした。
市長から、こんなまちを作りたいという熱意を感じませんでした。だから、議論になりません。市長がこういうまちを作りたいと言えば、「そうだ」と付いていく人も出てくるでしょう。70万都市のトップから、自信なさそうな声で「キャッチフレーズが見つからない」と言われても、困ってしまいます。
小嶋市長は、「静岡は交流があるけど、清水は交流が無い」と発言しました。静岡には大道芸で沢山の人が集まるから「交流がある」と仰ったのかもしれませんが、清水のことを良く知らないのですね。
夏の草サッカー全国大会を担っているボランティアの皆さんが聞いたら怒ります。合併で廃止されましたが、新潟県上越市(旧高田市)との中学生交歓は半世紀も続きました。清水は手作りで大きな「交流」をたくさんやっているのです。
このままでは沈んでしまう
結局、静清合併とはなんだったのでしょうか。何のために合併したのでしょうか。
青島さんの言うように、妥協の産物としての新市建設計画で合併を決めて。二年経てば全面的に見直し。妥協しなければ合併協がおしまいだったからと言う。そこでおしまいで良かったはず。ただただ、合併を決めたかっただけ。政令市になりたかっただけということになります。
しかも、その時だけ妥協して、悪く言えば、あとでいくらでも見直しできるからと考えていた静岡側の委員を見抜けず、乗せられた清水側の委員って、なんだったのでしょうか? もちろん、市民だって騙されたわけです。国保値上げや宅地並課税を押しつけられる静岡の農家や商店の人たちも、同じです。私たちは、誰に怒りをぶつけるべきか、改めてわかってきました。
私たち市民が「妥協」を見抜く力を持たないと、市民がきちんと発言しないと、大袈裟でなくこのまちは、沈んでしまいます。
「まちの未来、決めるのは私たち市民」、もう一度、この言葉をかみしめました。
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