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ihaargun.gif  リサイクル方式を試算する
 業者委託はコスト高に

 清水と静岡の合併から一年になる。大型ゴミの収集については、合併と同時に旧静岡市の方式を清水にも広げた。しかし、びん缶、古紙など資源ゴミの回収は一元化せず、清水と静岡が異なる方式のままにした。

 合併後2年目となる、16年度も「一国二制度」のままだが、政令市に昇格する17年度からは、一元化すると言われている。

 びん缶のリサイクル回収について、現在の方式と、仮に静岡の方式を清水に広げた場合、逆に清水の方式を静岡に広げた場合のコストについて試算してみた。

 金額については、静岡市環境部廃棄物政策課と清水環境事務所収集業務課に問い合わせをしたものを参考にした。


現在の方式

 14年度実績で、静岡での、びん缶の回収量は約6000トン、旧清水は約4000トンである。比率にすると、3:2。人口は静岡が約47万人、清水が約24万人で、比率は2:1であるから、清水での回収量が多いことが分かる。方式の違いが、回収量に現れている。

 びん缶はリサイクル業者に販売され、静岡では1億2千万円、清水は8千万円が収益として市に入れられる。

 業者に売るためには、回収し分別する必要がある。回収のための委託費は、静岡が1億6千万円、清水が8千万円となっている。

 静岡では回収時に分別をしていないため、業者に分別を委託している。委託費用は約6千万円になる。

人口は2:1、赤字は8:1

 これに対して、清水では分別を資源ゴミを出す住民が行うため、業者委託費はかからない。回収にあたっては、清掃などを自治会(町内会)に協力してもらっているため、静岡、清水共に奨励金を払っている。静岡が800万円に対して、清水が1600万円と多いのは、仕事量の違いによる。

 びん缶の回収について、収益から経費を差し引くと、静岡では1億1000万円、清水では1600万円の赤字になっている。静岡と清水は人口比で2:1、びん缶の回収量は3:2だが、収益から経費を引いた赤字額は8:1。これが現状である。

※注1 回収量に対して、静岡の委託費が高いのは、静岡は市域が広く回収にコストが掛かるからである。
※注2 清水では、びん缶を出す人が分別しながら箱に入れる。自治会の役員と当番は分別の指導や手助けをする。

静岡の方式では赤字が増える

 びん、缶のリサイクル事業は政令市昇格と同時に一元化することが予想されている。しかし、行政担当者は、「まだ決まっていない」と説明している。

 静岡の方式を清水に広めた場合を試算してみると、全体の赤字は現在より2800万円増える。

 静岡と清水の一番違う点は分別作業を業者に委託するのか、住民が行うかである。

 清水でも分別を業者委託にした場合、4000万円の経費が、新たに必要になる。ただし、自治会への奨励金は静岡と同じ水準に下げると考える。

 


清水は住民参加でコスト減

 分別作業を業者委託ではなく自治体の当番制で行っている清水の方式を、静岡にも広げた場合、分別委託費はどちら無料になる。

 静岡の町内会へは住民の協力を呼びかけるための奨励金を増額する必要がある。人口比で清水の2倍であるから、奨励金も清水の2倍の3200万円にした。

 その結果、静岡では現行方式より、経費が3600万円減らすことができ、全市の赤字は9000万円に減る。

 どの方式でも赤字になるが、清水の方式を静岡に広げた場合、赤字額は現在より、3600万円減り、分別を業者委託する静岡方式での一元化より、6400万円も減らすことができる。

※注3 静岡でも清水と同じように住民が分別して出すようになると、回収量が増えることが予想される。その場合、販売金額が増え赤字はさらに減るだろう。



住民参加のリサイクル事業

 16年度は、現行方式で行う予定になっているが、担当職員の説明では、回収費用の低減を業者に依頼しているという。回収作業を住民の協力で行い、さらに業者の協力でコスト削減を計れば、赤字は大幅に減らすことができるはずだ。

 合併の目的が「行政コストの削減と効率化」にあるならば、清水で長年の実績がある住民参加によるリサイクル事業を、静岡にも広げるべきである。

 静岡の町内会からは反発が予想されるが、当番制で分別作業をすることで、ゴミ減量化とリサイクルへの意識を住民に教えることもできる。

 逆に、静岡のすべてを業者委託する方式を清水に広げることになれば、自治会のびん缶当番は無くなり、清水の多くの人は「楽になった」と感じるかもしれない。

 しかし、これまで行ってきた分別回収をやめることは、リサイクル意識の後退につながる。清水の行政と自治会が積み重ねてきた住民参加によるリサイクル事業を、静岡にも広めるべきである。清水で行っている住民による分別回収が、静岡で出来ない理由はない。

(04年3月17日)

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