 |
あまりにも違う「ゴミの出し方」 |
| 市民が分別、業者が分別 |
合併して違いに驚く
「清水市と静岡市の市民の暮らしは一体化している。行政の境目がある方が不自然だ」という話を、何度も聞いたことがある。「だから合併するのが当然だ」という言葉が続いた。
確かに、通勤や通学で清水から静岡に出かける人や、休日に呉服町へ出かける人は多い。「行政の境目がある方が不自然だ」という説にうなずく人も少なからずいたと思う。
しかし、静清合併から1年になるが、清水と静岡の違いに驚くことが多い。そのひとつが、ゴミの出し方である。
業者が分別する旧静岡市
ゴミの出し方を説明する静岡市の冊子は二種類ある。旧清水市で配布されたのは「ごみの出し方便利帳」、旧静岡市では「家庭ごみの出し方・収集日程表」となっている。名称も体裁も、そして内容もずいぶん違う。
比べてみると、やり方の違いに驚く。
ビンの回収について、清水ではビール瓶など再利用するものを3種類に、砕いてから再利用するものを色別に3種類分けている。回収日には順番に担当が回ってくる自治会の当番が分別を手伝う。
これに対して、静岡ではビンは蓋を取ることが指導されるだけで、分別は行わない。「分別は委託業者が行っているから、住民にお願いをしていない」と静岡市環境部業務収集課は説明する。
カンについても同様に、清水ではアルミとスチールに分けて回収するが、静岡ではゴミを出す市民は分別する必要がない。
ゴミ減量への意識
清水では自治会がビンカン当番を決めている。西久保自治会では、1年半に1回ぐらいの順番で当番が回ってくる。役員は6時に、班の当番は6時30分に集合する。
冬の当番は夜明け前の集合だ。夏場は臭いや家庭からでるビンカンの多さに驚く。一度でも当番を経験すると、ゴミがこのまま増え続けたら大変なことになると感じる。ビンカン当番は、ゴミの教室でもある。
大宮市、浦和市、与野市が合併して誕生した「さいたま市」では、ゴミ分別を徹底していた与野市のやり方は廃止された。
清水の方式を静岡に
清水も静岡も資源ゴミをリサイクルするためには分別が必要だ。業者に委託せず、市民の協力で分別することは経費の削減だけでなく、ゴミ減量化の意識を広めることにつながる。
ただし、市民の気分として、業者委託の方が当番に駆り出されることもなく楽な方式だ。しかし、これまで積み重ねてきた清水での分別を「楽な方式」に切り替えることになれば、市民参画という行政の大きな流れに逆行することになる。
ゴミの回収方法の一元化は、行政の方向性が試されている。面積を誇るより「市民の協力で資源ゴミを分別回収している70万都市」を自慢したい。
(04年3月11日)
▲top
|