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ihaargun.gif  政令市で税率が上がるのは「苛斂誅求」
 静岡新聞コラムの嘆き

静岡新聞コラム「大自在」 

     日刊紙の朝刊は一面にコラムを載せる。朝日新聞の「天声人語」が有名だが、どの新聞社も紙面の顔とも言えるコラムに力を入れている。

     3月3日付の静岡新聞コラム「大自在」は、静岡市の政令市昇格で、市街化区域農地の税金が平均で2.5倍上がることを取り上げている。

     コラムは住宅地のなかにある田圃や畑は、「市民にとってオアシス」であり、増税を「苛斂誅求」であると嘆く。

     政令市昇格による宅地並み課税を報道した静岡新聞の記事を受けて、書かれたコラムを全文紹介する。

    (04年3月4日)


2004年3月3日付・静岡新聞朝刊1面コラム「大自在」より 

 住宅や商店などが密集する市街地を歩いていて、その一角に田んぼや畑を見つけると、何だかうれしくなってくる。何か生き物は動いていないかと、のぞき込んでしまうのが常だ。春には生命の息づかいを聞き、夏には涼風を楽しむ。黄金の秋には郷愁を感じ、冬の枯れ田を見てはついもの思いにふける。

 そんな市街地の農地が消えてしまうかも知れない、とあらば尋常ではない。来春、政令指定都市になる静岡市のことだ。政令市になると、市街化区域農地の固定資産税は宅地並み課税となり、課税率は平均で2.5倍、ケースによってはさらにはね上がる。

 宅地並み課税は宅地供給を拡大し、地価の高騰を抑えるなどの狙いから制度化したものだが、政令市移行で税率が一気にか上がっては、地主には「苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)だ」との思いがあるのではないか。お上(政府)が税金を厳しく取り立てるという意味で、江戸時代は五分五反などとも言われた。

 少子化の流れに歯止めが利かない。国勢調査を基にした推計によれば、静岡市の将来人口も2010年をピークに次第に減少する。なぜ宅地化を促進する必要があるのか、という思いもあろう。市街地農業は打撃を受け、田畑を手放す人が増えるだろう。市民農園の契約料が上がるかも知れない。

 農地保全のため低い税率で済む生産緑地制度といううまい手はあるが、指定されると原則三十年は解除できない。他に転用できないなら、これも農家にとっては悩ましい話だろう。

 市街地の農地は市民にとってオアシスだ。住環境に優れた生き物も暮らしやすい多面的機能はかけがえのないものだ。苛斂誅求は何としても避けたい。ほかにうまい手はないものか、と思う。

2004年3月3日付・静岡新聞朝刊1面コラム「大自在」より

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「生産緑地」で無秩序な住宅化が進む
(04年3月3日)

静岡市の政令市昇格で市街化区域農地は大増税に
(04年2月29日)


苛斂誅求

    【かれんちゅうきゅう】
    税金を過酷に取り立てること。

市街化区域

    都道府県は都市計画法により、総合的に整備開発保全する必要のある区域を「都市計画区域」として指定する。

    区域は「市街化区域」と「市街化調整区域」に分けられる。

    「市街化調整区域」は市街化を「抑制する」区域で、開発が行われないようにする。区域内の農地では、農業従事者の自宅は認められるが、アパートを新築することはできない。

    「市街化区域」では「用途地域」が細かく指定され、建築物建坪率、目的などが細かく規定される。

    清水では、ほとんどの平坦な土地と、有度山の北側が「市街化区域」に入る。「市街化調整区域」は三保の松林周辺、久能海岸など一部に過ぎない。


▲静清都市計画図 (旧清水市役所6Fの都市計画課で1枚600円で販売している)

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