すり鉢山

西久保の氏神様である鹿島神社の裏山を登ると、造成中の秋葉山公園に出る。この公園の一番高い山がすり鉢山である。
山というより、小高い丘のような高さだが、西に広がる平地と清水港が一望できる。その昔、帝国軍隊による高射砲陣地がここにあった。
子どもの頃、この山にはよく登った。秋葉山から、鹿島さん一帯が遊び場だった。その頃、子ども達は、すり鉢山という名前でなく、「防空壕」と呼んでいた。防空壕の跡があったからだ。
防空壕は保存されている訳でもなく、昔ここに壕があったという証拠のような小さな穴だった。
それでも、「防空壕」という言葉が持つ重たい響きを、子どもなりに感じていた。秋葉山の祭りに、傷痍軍人が白い装束で立っていた時代だった。
すり鉢山から見事な夕焼けを見ることができる。