合併の是非を決めた第29回合併協
全委員の発言(1)

 2002年3月20日、合併協議会は賛成36、反対3で、合併を決めた。決定にあたって全委員が賛否を表明した。委員がどのような判断をしたのかを忘れないためにも、合併協議会議事録から発言順に紹介する。
 長文のため(1)から(4)に分けた。


●青島廣幸委員(静岡商工会議所相談役)

 青島です。私は静岡の産業経済界の代表として、それらの組織の大多数の方の意思と考え方をベースに、今回の両市の合併には諸手を挙げて賛成いたします。と申しますのは、この協議会におきましても究極の目標は、政令指定都市に移行して、そして将来の地域の発展に備えようということであり、それには両市の合併なくしては不可能だからであります。
 また私個人といたしましても、平成元年、静岡経済同友会の代表幹事になりましたときに、この中部地域の将来に危機感を持っておりました。そしてそれを解決する1つの道は、政令指定都市になることであると決意し、翌平成2年、当時の斉藤知事の御了解をいただいて、5市の市長さんにお呼びかけしてシンポジウムを開催しました。小さながま口をたくさん持っているよりは、大きながま口1個のほうが使い勝手もよく、むだがない、などとの御発言もあり、将来は合併して政令指定都市になるべきだろうとの各市長の結論をそのとき得たのであります。その後、平成4年、静岡商工会議所の創立100周年事業として、21世紀のまちづくりビジョンを発表。この地に政令市を建設することと提言し、その後もいろいろと調査や運動を続けて今日に至ったのであります。静岡県はとかく東部、西部は元気がよく、中部はおとなしいとの評を得ておりますが、今は国を挙げての追い風もあり、絶好のタイミングでありまして、この機を逃せば恐らく将来にわたって再びこのチャンスは訪れないのではと危惧しております。今は何の不自由もないからと言って先送りしたならば、必ずや禍根を残すことは必定であります。
 変化を恐れず、先手先手と手を打つことこそ大切であり、この4年間の真摯な協議を無にすることなく、これが是と決定いたしましたならば、小異を残して大同につき、明るい未来建設に向かって、お互いを思いやり、知恵を絞り、助け合い、力を出し合うことこそ最も大切であると申し上げ、終わります。


●藤浪二美雄委員(清水商工会議所副会頭)

 藤浪でございます。私は合併については賛成であります。
 この理由につきましては、過去の経緯を踏まえながら説明をさせていただきたいというふうに思います。私ども清水の産業界は、静清合併については、政令指定都市に向けて進むということで決議をいたしたところであります。しかし合併協議会が大詰めに来た段階で、清水の産業界からはさまざまな意見が出てまいったところであります。合併の時期の問題、あるいは名称等についても不満の声が少なからずあったところであります。特に名称につきましては、私自身もそうですが、生まれ育った清水市が消えたということについて、大変さみしい思いをしているところであります。
 しかしながら新市は、政令指定都市実現の可能性が非常に高いこと。また広域経済圏の確立が見込まれること。そして事業所税の取り扱いについては、委員の皆さんの最大限の御配慮をいただけるという御賛同が得られたということ等によりまして、清水の産業界といたしましては、都市のイメージアップ、あるいは新市の発展の方法が期待できるものと判断をいたしまして、合併を是とするものであります。
 こうしたことを踏まえまして、よりよい新市をつくるために、何点かの付帯意見をつけ加えさせていただきたいと思います。
 まず1つには、新市建設計画の着実な実行を図っていただきたいということであります。特に新市の3つの都市核につきましては、均衡のある開発、発展を目指していただきたいということであります。
 それから2つ目には、合併はゴールでなくスタートであると思っております。合併後は政令指定都市を視野に入れた、高次な都市機能を備えたまちづくりはもちろんのことでありますが、経済圏の拡大に対応した新市の産業ビジョンを早急に示してもらいたいというふうに思っております。そして同時に、将来には周辺市町を含めた100万都市を目指していただきたいと、こんなふうに思っております。
 それから3つ目でありますが、新市においての将来の区名や町名、あるいは施設名等のあり方であります。私は清水地区については可能な限り、清水の名称を残していただきたいと思っておりますので、よろしくひとつお願いをしたいと思います。
 以上、次世代に誇れる政令都市、言うなれば新しい静岡市に思いをはせながら、付帯意見をつけさせていただいたところであります。よろしくお願いいたします。


●榎本秀一委員(静岡市農業協同組合副組合長理事)

 静岡市の榎本です。私は農業団体の代表といたしまして、きょうのこの日を迎えるに当たりまして、その代表的な存在でありますJA静岡市の役員会において、役員の皆様の御意見を拝聴してまいりました。結果、静清合併については賛成という御意見をいただいておりました。
 JA静岡市におきましても、ちょうど10年前に市内の5農協が合併して今日に至っておりますが、今考えてみますと、各所に合併の効果が表れております。行政の合併と経済団体の合併は多少相違点もあろうかと考えますが、統合による人件費の削減等の類似点もたくさんございます。そういう観点から、今度の合併については、農業団体としては賛成と、こういう意見でございます。
 また、この静清地区の合併につきましては、この地区の歴史的課題であったかと考えられます。この課題に沿って、4年前に、法的な協議機関でありますこの合併協議会が設置されまして4年間、多くの協議会委員の皆様方の御努力によって本日成ると考えられます。
 この間、取り巻く環境につきましては、地方分権への移行が鮮明になりまして、各地で合併の機運が高まっております。そのような環境の中、政令市への夢も手の届くところにありまして、この機会を逃すことはないということで、この機会に合併というふうについて全面的に賛成をいたす次第でございます。以上でございます。


●望月眞佐志委員(清水市農業協同組合代表理事専務)

 清水市農協の望月でございます。当農協におきましても、当農協の理事会におきまして、私がこの協議会で賛同の意見を申し上げるということに対して、理事会として何ら異議はございませんでした。そういうことで、当農協としてこの場で賛同をいたしたいというふうに思います。
 一言申し上げたいことがあるんですけど、今までの協議の中で、何回も県都静岡、あるいは県庁所在地静岡というような意見が出てきたわけですけど、今回の合併についての認識なんですけど、県都静岡が70万になったというような認識ではなく、新たに70万の、政令都市として成立する70万の新たな都市ができるんだという認識のもとに、これから取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
 それともう1つ、大変こう失礼な言い回しになるかと思いますけど、今回、市会議員の皆さんの在任特例を使ったということに対しまして、そのことの意味とあわせて、そこに発生します責任につきまして、大変失礼ですけど、市会議員の皆さんがしっかり御認識願うことをお願い申し上げまして、私の意見とさせていただきます。以上です。


●市川源一委員(静岡市連合町内会会長)

 静岡市の市川でございます。私はこの合併に賛成です。
 まず皆様方にいろいろと、前の方からお話があって、もう既にいろいろ御承知と思いますけれども、合併した後のメリットとデメリットというものに対しては、恐らくは皆さん、本当に真剣になって考えてくれたと思いますけれども、私はそうした面でいきますと、合併という形をとって新しい新市ができて、そしてその施策に沿ってこれから市政その他を運営していくということは、メリットだらけで、デメリットはほとんどないような気がします。あえてデメリットを探そうということになれば、市民税が500円ぐらい高くなる。こんなところじゃないかなあと、こんなふうに考えております。 将来この新市は、皆さんのお力添えを得て、素晴らしい政令指定都市に変わっていきます。そこで私どもは、地域の代表としてこの会に出席をさせていただいてるわけで、この合併によって、地域性のない政策をとられたら、私どもも絶対にそれには賛成できないよという形で来ておりましたけれども、すべてその辺もしっかりとクリアできてるということ。こんなにうれしいことはありません。
 そこで私どもは、自立と参加、共生と持続と循環を、承継と創造と交流というようなことを、ここに新市設計の基本理念として出しておりますが、まさにそのとおりでございまして、これから少子高齢化という中で、そういう理念に基づいた考え方がどうしてできるかといえば、やっぱり合併によってそれがしっかりと育んでいけるだろうと、こんなふうに考えております。そして地域全体がこの合併によって、財政的にも、また教育的、福祉の面においても潤ってくるということは間違いない。そして10年、20年、30年の後のことを、私どもの孫、または曾孫のことを考えれば、こんなにメリットの多い合併ということは、何としても遂行していかなきゃならないだろうと、こんなふうに考えてます。
 それから、地域というものは常にもう生きておりますのでね、どういうふうに対応するにいたしましても、やはり素晴らしいメリットのあるほうへなびくのは当たり前でございますのでね、そうした考え方で、これから地域性を発揮しまして、合併というものに対して大拍車をかけていただくということを、私のほうはお願いしたいと思います。よろしくどうぞ。


●濱崎岩雄委員(清水市自治会連合会会長)

 清水市の濱崎でございます。私は合併の是非判断ということに当たりまして、結果としては是といたしますけれども、その理由をと申しましょうか。これに立ち至るまでの私は今の市川さんと同じようなことをやってるわけですけども、ちょっとニュアンスが違いまして、大変複雑な気持ちで、この際その気持ちを少し申し述べさせていただきたいと思っております。
私は住民発議で4万人という署名が集まってできたこの合併協議会の中で、4年間、自治会という立場で出席をさせていただいてまいりました。きょうの日を迎えるに当たりまして、特にここの数カ月、さまざまなグループの皆さんと、私なりに考えを含めてお話をしたり、また自分なりに考えていろんなことをしてまいったつもりでございます。
 そこで、まず一番最初に合併の方式、あるいは期日、名称等の基本的な項目。2番目に市民生活にかかわるところの深い、すり合わせ項目などのお話をさせていただいてきたところでございますけれども、説明がうまくなかったのか、あるいは皆さんのいろんなこと、住民の皆さんの関心が薄かったのか、合併についてはなかなか理解が得られないものがあったように思っております。その辺は多分この中にもたくさんの方々がおわかりになっていただけると思っておりますけれども、本年になりまして、名称問題というものがございました。で、11万人以上の合併延期署名が出されるなど、ようやく住民の間にも盛り上がったムードが出てきたものかなというような中で、私の中でもまたいろんな考えがあったわけですけれども、そういうことがやっぱり事実のようにも思えておりました。
 とはいいますものの、清水市民として、またこの委員として、将来この地域の発展のために、合併することが必要であることについての結論は出していかなければならないという事態に入っております。
 思い出しますことは、合併協とは別に、昨年の4月に、清水市と静岡市が合併したら、いち早く政令指定都市になれるようにお願いに伺ったということで、片山総務大臣さんなど、大変な励ましを受けて、国におきましてもそのような、随分この合併については理解ある応援をしてくれているのだなということを思い出すことでございます。
 確かに今のままの静岡や、あるいは清水で、ちょっとこれ、口はばったいことかもしれませんですが、清水ではやはりじり貧と言われる方々もいらっしゃいますし、そうかといって今の清水市が困っているわけでもございませんし、そんなものの中で、財政がどうとか、あるいは合併しなければならないというような、そんなようなことはございませんですけども、私たちの子供や孫の代のことを考えるとやっぱり、きょうも清水の第一中学校の卒業式があったんですが、そのときに彼らが歌っていたのには、やはり清水、清見潟というところで、「たけき心を櫂として逆巻く波を乗り越えて我らが行く手に光あり」というような校歌が歌われたわけですけれども、そういう子供たちや孫子の代のことを考えますと、やはり港や日本平というのを始めとした、いわゆるまちの整備を進めてくことや、東静岡地区を新都心を、新市の顔、そして政令指定都市の玄関として整備していくこと、あるいは若者の雇用の場を確保するなどというような大きな問題を自分たちで解決していくためには、合併、そして政令指定都市化はどうしても避けて通れないものと考えるに至ったわけでございます。
 合併を是とするか、否かとするかについて、私としてもここに至るまで随分長い間悩んで、苦渋の決断であるという言葉に尽きることでございます。
で、ここにいらっしゃる議員さん、10何名の方がいらっしゃいますけれども、合併後も引き続いて2年間、そのまま残られるということになっております。今のままがよいなどということはまずないと思いますけれども、どうぞ今の中核市計画である都市建設計画を、すぐにでも政令市グランドデザインというような形につくり変えていただきまして、私たちの孫子が夢と希望を持ってこれを受け継ぎたくなるようなまちにするという意気込みを持って御尽力をいただけるようにお願いすることで、賛意を表わさせていただきます。以上で終わります。


●小澤絹子委員(しずおか女性の会会長)

 静岡の小澤です。私も賛成をいたします。
 しずおか女性の会は、静岡市最大の女性団体で、団体が入る団体です。で、40団体、1万人以上おりますので、きょうの日を迎える前に、役員さん全員に御意見を伺いました。ほとんどが賛成ということでしたので、私も賛成という意思表示をさせていただきます。
私どもは認識としては、現在の日本は、国が国債という名の膨大な借金をしていて、このままではやっていけないということで、地方分権という方法に変えようとしているというふうに認識しています。国の方針がそうであり、それでなければやっていけないとしたら、地方はそれを受け入れざるを得ないと思います。国の借金はすなわち国民の借金にほかならないので、国がパンクしないように、国民は自分たちの身の丈に合った生活をし、行政を始めとしたいろいろな仕組みや組織のあり方もそれに合った方法に変えていかなければならないと思います。
 静岡市と清水市の合併は、それらを見直し、時代に合ったものに変えていく、よいチャンスになると思います。福祉とか教育とか、経済その他、あらゆるものを見直し、静岡市と清水市のよいところを取り入れて、再構築する、よい機会だと思います。その中にぜひ女性の考えも入れてほしいとは思っているんですが、このまま合併しないで2つの市のままでいますと、多分時代に対応できず、じり貧になるのではないかと思います。それならば、合併すれば政令指定都市になれるということでもありますし、施策の選択肢も広がると思いますので、静岡・清水両市にとっては希望が持てるように思います。以上の理由で賛成いたします。以上です。


●三橋仟加子委員(清水市立小中学校PTA連絡協議会前副会長)

 私は清水の三橋です。合併には賛成の立場でお話をさせていただきます。
 地区説明会、それから市民意見発表会、また個人的にお手紙などもいただき、いろいろ検討させていただき、悩みました。しかし、反対意見の方々のおっしゃることも一理はあると思いますけれども、また清水市民にとっては、新市名称が県の介入ということで「静岡市」になり、清水市民に対してしこりが残ってしまったことは非常に残念に思っております。また、昨日の両市長によるお互いの議場でのお話を伺いまして、改めて本当にそうだと、合併すべきだと確信いたしました。
 この合併はどちらも困って合併をするわけではなく、このままでもやっていけます。しかし、より飛躍をし、次の世代によいまちを残すということでは、県や国が後押しをしているこの時期に、時代の流れに乗って合併をして、政令市となってほしいと思います。政令市になることによって、現在凍結されている中部横断道なども解決されるのではないかと思っておりますし、そうすれば太平洋と日本海、表と裏がより身近になり、清水港は今以上に発展することではないかと思います。また、新市は日本の中部都市ということになり、今よりも元気のあるまちになるのではないかと思います。
 ただそれには、今までのようにまちづくりを行政に任せきりにするということではなく、私たち市民一人一人が責任を持って自発的にまちづくりに参加し、地域の産・官・学・民が一つとなり、まちづくりを行って、若い人たちが東京の大学を出て、このまちにUターンしたくなるようなまち。そして弱者に優しいまち。他の人たちも足を運びたくなるまちづくりができたら、どんなによいかと思っております。それには今まで以上に市議会の皆様方には、この協議会で決議されました新市建設計画を着実に推進していただくのはもちろんのこと、新市のよきリーダーシップになっていただきたいと思います。
 また最後に、国でも試行錯誤されていますが、教育問題におきまして、教育部門では幼児教育、人材育成についてはさんざん議論を交わしました。また私自身、子供が幼稚園よりずっとPTAに携わっており、学校現場が非常に大変であることも身にしみてわかっております。どんなに苦しい経済か。卵が先か鶏が先かということを言われると思いますけれども、何をするにも人が基本です。人がするものでありますので、人材育成を怠ることなく、しっかりとしてやっていっていただきたいと思います。御静聴ありがとうございました。


●松浦徳久委員(静岡市社会福祉協議会会長)

 私は合併に賛成です。
 この協議会には4年間参加させていただきました。市町村合併に関しましては多くの問題があること、とりわけ清水、静岡のような大きな市については一層難しいと思われておりました。私たちの協議会にとっては、その最近の大合併を成し遂げました埼玉県さいたま市の事例は、視察にも参りましたが、いろいろと教えられることが多かったと思います。困難を乗り越えて3つの市が合併を果たしたことは、多くの教訓を私たちに残してくれました。振り返って私たちの清水市、静岡市のことを考えますと、協議会の目指したことは、目前のことではなく、10年、20年、30年先の両市のあるべき姿を考えての合併ということだったと私は受け取っておりました。この命題からすれば、たくさんの問題を抱えながら、政令市を次の目標として両市が合併することは必要なことであると考えます。
 たまたま昨日、NHK総合テレビの午後7時30分、「クローズアップ現代」で、EUの通貨統合の問題を報じておりました。清水・静岡2市の合併とはスケールが全く違いますが、このテレビは、私ども多くの市民、この協議会の委員がごらんになったと思います。たくさんの問題を抱えながら、ヨーロッパの多くの国が、EUの名のもと、ユーロという通貨でまずその経済統合を果たすべく、実行段階に入ったこと。そのことが一般市民生活へどんな形でかかわりを持っているか。また、そこに生じた市民レベルの対応について、どんな努力がなされているかという状況が報ぜられました。目を開かれる思いがいたしました。
 我々、両市の合併については、ここ5年、10年、いろいろの問題が生じてくると思いますが、20年、30年、次の世代のことに思いをはせて、賛成を表明します。そこに至るまでには、現に毎日の生活を営んでいる我々市民、また市民にとっては、次代、次々代の両市の大いなる発展に力を合わせていただき、とりわけこの合併協議会の委員の中核でもある両市議会の議員の皆様方が、今日に至る間、協議会の中で激しい意見のやりとりを交わしておりましたが、合併後には、新市建設に向かって力を合わせて、市民生活の向上に活気ある多くの人々が集まるまちをつくるということを目的といたしまして、中心としての御活躍、御努力を期待し、賛成の言葉といたします。終わります。


●林靖隆委員(清水市社会福祉協議会理事)

 私も合併に賛成です。
 理由ですが、合併は究極の行財政改革と言われています。そして合併は国策であり、国益にかなっていると思います。夢や希望の多いはずの新しい世紀を迎えた今、この国は、政治も経済も教育も、いろいろな分野で行き詰まってしまい、将来的な展望が見出せないで苦しんでいます。合併協議会では、両市の市民の立場で、合併によるメリット、デメリット、将来の計画等が十分論議されてきました。このことはこれで大変よかったと思います。しかし、私たちは市民であるとともに、日本国国民でもあります。もしこの国が破綻したら、保健も福祉も医療も介護も成り立たなくなってしまいます。一部の市民の間で、合併は時期尚早、もっとじっくり議論しろという意見がありますが、もうこの国の再建にそれほど残された時間はないと思います。今は問題を先送りしないで、走りながら考えることが必要な時期だと思います。
 また、現在3,000以上ある市町村を3分の1にする必要があるという観点から、合併をもっと大局的に見るべきです。この合併も、両市だけでよしとしないで、周辺にも呼び掛けて、さらに広域に発展することを希望します。


●林のぶ委員(静岡市教育委員会委員)

 静岡の林です。けさ新聞で、静岡市男女共同参画条例が県下のトップを切って4月が施行の運びになったというのを聞きまして、感無量でございました。
 私事になりますが、思い起こすと、1980年代の後半、女性政策にかかわった時期がございます。そのころは女性の社会参加から参画へ。あるいは3つのK。少子化・高齢化・国際化の「化」が取れる、取れ始めた本格的な少子高齢社会の到来の時期と重なっておりました。その当時、対応に迫られ、特に合計特殊出生率の数字等挙げますと、現在、静岡は合計特殊出生率1.39。全国は1.34でございます。これは御承知のように、国立社会保障人口問題研究所で、恐らく2050年までには1.61まで上がってくるだろうと言われた数字と重ねてごらんになるとよろしいんですが、それが今回、その予測をもう一度切り替えまして、1.39という修正が加わったというような現状がございます。いわゆる高齢化より少子化への舵取り。これが今回必要になっているのではないかという予測でございます。
そういうようなことを加えまして、1980年からエンゼルプランを始め、さまざまな少子社会への対応ということを図ってきたその1つとして女性政策があったのではないかというように思っております。
 現状では、結婚をしても子供を産むとは限らない。そういう夫婦の増加がデータ等に表れております。これは私たちがかつて経験したことのない、いわゆる20世紀最大の変化は、結婚の形態と家族の形態の崩壊というふうに歴史学者が語っていたということがうなずける、そのような現象というふうに思っております。だからこそ、現状に安住することなく、かつてない社会の変化に対応するためにも、合併によってこの地に力をつけていくことが必要不可欠だというように思っております。
 数日前、この2年間の協議会の資料を保存するために、丁寧に整理をしておりました。その中で大切に残しておきたいというふうに思いました。それは子供たちの未来にとって、この合併が意義あり、誇れるものであるということを願ったということであります。
最後に、この協議会に加えていただきましたことによりまして、世紀的な瞬間に立ち会うことができたという感謝があるわけですが、変えるということは容易ではないというふうに思っております。ジャンプのあとで、ジャンプの後ろには必ずいったんは沈み込むということもあるわけですが、それを覚悟しながら、今後とも、微力ではありますけれども、市民の方々に納得のいくような合併であるというような方向に向けまして、市民として力を尽くしていきたいと思います。子供たちの未来のために、合併に賛成します。


●太田貴美子委員(清水市教育委員会委員)

 清水の太田でございます。私は合併に対し、賛成いたします。
 4年前、合併協議会が立ち上げられて、委員の一人に任命されました時点では、私は合併に対し消極的な意見を持つ一人でございました。清水市独自での発展の可能性も十分見えておりますし、地区のコミュニティを基盤とする清水のきめ細かな行政、市民サービスに特に私は何ら不満を持っておりませんでしたので、合併により、よほどの飛躍的な発展が展望できない限り、両市が地域的にはつながるとはいえ、短絡的に合併という結論を導き出すべきではないと考えておりました。そして最終判断のときには合併をノーとする自分をも視野に入れながら、この合併協議に参加し、慎重に検討を重ねてまいりました。
 しかし、この4年間に、ビッグバンに始まった経済社会環境の変化は予想以上に目まぐるしく、一方、少子高齢化がますます進む中で、国の地方分権を推進する施策も一気に加速してまいりました。このような社会の激変の中で、この厳しい変化に対応していくためには、一日も早く都市機能をより充実整備し、産業の活性化を図り、魅力あるまちづくりをして、流入人口、交流人口を増やし、都市間競争に勝てるようにしておくことが急務であると考えるようになりました。そして昨年秋、両市が合併すれば、都市としては一番強い権限と財源を持つことのできる政令指定都市になる可能性が確実になりました。
 このような推移の中で、あくまでも時代を見据えたまちづくりの観点から、私は合併を前向きに考えるようになりました。政令指定都市になることがすべてバラ色とは考えませんが、少なくとも単独で頑張るよりは、はるかに飛躍的発展が望まれるのではないかと判断いたしました。
 住民の強い自治意識。まちづくりにかける両市民の共通の熱意により、1足す1が2の都市ではなく、もっと広域に、5にも6にもしていく努力をしていかなければならないと存じます。全国で一番気候が温暖で景色もよく、海も山もあるこの素晴らしい市域を、ますます魅力ある自己完結型の都市に発展させて、後世に残していく責務が私たちには課せられていると思います。そのためには今、この合併のチャンスは逃すべきではないと考えます。
 市名決定の1回目の投票で清水市の名が消えましたとき、私を始め、大勢の市民の皆様が流した涙の重さ。そして合併の結論延期を求める11万余に及ぶ清水側の請願の重さも、私なりに大変重く受けとめ、大変な重圧を感じる中、熟慮に熟慮を重ねた末、やはり合併を是とする結論を出しました。新市名は「静岡市」と決定いたしましたが、これは現静岡市が広くなるのではなく、これから両市民が一丸となって新静岡市をつくっていくのだという、明確な共通の認識の上に立って、多くの困難を乗り越えていかなければならないと思います。そして両市民が、あのとき合併してよかったと思えるまちになることを願っております。
 グランドデザイン策定から足かけ4年にかけて導き出した新市建設計画をもとに、意欲的に新しい都市の建設に邁進できますことを心より願いまして、賛成を表明いたします。以上です。


●織田高行委員(静岡青年会議所元理事長)

 静岡の織田でございます。私は5年前、当時38歳だったころですね、静岡青年会議所において、清水JCの行われました住民発意を支援する目的、またはこの静岡市内で静岡市民の議論として、問題として考えていただくために、平成9年の9月12日から1カ月間かけまして署名運動を展開をいたしました。善意ある市民によりまして6万2,501名の署名をもって、この30年余りの長きにわたった静清合併議論をですね、公の場で議論していただくこの協議会の設置を求め、11月5日に市長と議会に陳情をしてきました。それから4年半が過ぎようとしております。またこの歴史はですね、古くは昭和42年当時の青年会議所の運動からも続いており、もっと古くからは、昭和25年の3月に静岡市清水市発展協議会なるものが設立されたことから発しておりまして、半世紀にわたって議論をされていることでございます。
 この静岡と清水が本当に大同団結をして、世界に冠たる都市、サンフランシスコ72万人、アムステルダム69万人、ストックホルム67万人に匹敵するような、または勝るとも劣らない都市を目指して合併をしていただきたいというように思います。またその理由といたしまして、静清合併することによりまして広域化になるわけですけども、その我々のコミュニティの連続がこの静岡・清水の発展をしていただけるような、そういう広域化と共益化をともに実現をしていく先進都市というふうになるべきであろうというふうに考えております。
 また静岡・清水からですね、今、高校を卒業して、先ほども出ましたけども、流出する、大学へ行かれる学生さんたちが約5,000人おります。この5,000人の学生さんたちが、ぜひ静岡・清水に帰っていただけるような、こういう都市をやっぱりつくっていかなければならないというふうに考えております。また公害や犯罪の少ない、子供の育てやすい、安心・安全な都市を目指し、都市の存在感を高め、都市格を上げ、財政力を強化し、行政の機能やサービスを高め、東海地域、この地域のリーダーになるような都市、または他都市に責任を持つ都市になるよう求めたいというように思っております。
 最後には、私の夢であります、地球儀にこの地域の名を残す。地球儀にこの地域の名前が載るような都市になるように、71万の市民が大同団結をして、我々のまだ生まれてこない子供さんたちのためにこの地域をプレゼントするつもりで、いいまちづくりをしていくために、静清合併を望むものであります。以上です。


●吉岡秀規委員(清水地域労働者福祉協議会会長)

 清水の吉岡です。私は合併に賛成の立場で意見と要望を述べさせていただきます。
 私は民間企業に働く者でありますけれども、皆さんもそうでしょうけども、もはや絵空ごとだとか、あるいは他人ごとではなくて、日本の産業の空洞化を実感いたしております。空洞化とは、今さらながら言うべきものでもありませんけども、国際的な産業移植でありまして、成熟化した産業が海外へ移植していく。それに変わり得る新産業がここにあれば雇用を吸収してくれますので何ら問題ありませんけれども、そうでないところに深刻な問題が発生をしております。
 しかし、そんな泣き言ばかり言っていても誰も助けてくれませんから、民間企業やそこに働く人たちは猛烈な自己変革をいたします。場合によれば賃下げや、あるいは労働条件の引き下げも行います。それができなければ企業が倒産をするからで、倒産して職を失って再就職の道がなければ、私たちの生活は破綻をいたします。よく公務員には倒産による失業はないというふうに言いますけど、私は都市にも、あるいは国家にも倒産はあり得るというふうに思います。しかもそれは最悪の形で表れます。都市に魅力がなくなれば人口は減少し、税収は減り、そして働く場も減り、子供たちは学校を卒業してもみんなふるさとを離れていきます。すなわち都市の過疎化現象が起きてきます。都市経営の過ちは都市の過疎化を招くと私は思います。また国家の倒産も、これはすなわち財政や貿易収支の悪化による経済破綻がそれにあたると思います。国家経営の過ちは国民の生活を苦しめて、社会を不安定にさせ、そしていつしか戦争への道を歩み始めます。そういうふうな歴史の必然性も、私はいたる国で検証されているというふうに思います。
 よくこの合併に反対する人たちは、合併を推進すると今日の財政危機を悪化させるとか、あるいは住民の福祉を切り捨てるとか言いますけれども、私はむしろ逆であると、こういうふうに思います。まちの空洞化を防ぐためには、住む人にとってもより魅力あるまちにすることや、あるいは雇用の吸収力が強いまちにすることは必要であり、そのためにも合併を推進するものであると、私は信じております。また政令指定都市になれるということは、そのための大きな手段、道具を手に入れたことだとも思います。
 そんな観点から、これからの活動に対して要望をさせていただきます。
 1つは、これから合併が決定すれば、政令指定都市としての総合計画づくりや、区割り作業に移ると思いますけれども、その際に百年の計を持つようなダイナミックな計画を策定いただきたいということ。その作業に携わる委員の選定に当たっては、中立的な立場で策定に当たれる人を選定いただきたいということ。総合計画立案においては、中央省庁のアドバイスなんかもいただき、国土軸の中における新市の役割や、あるいは世界的にも名の売れているような都市づくりのプロの助言をもらえるようなことも考えていただきたいと思います。
 2つ目は、合併後の職員や議員の報酬の件です。この件に関しましては、地区説明会でも多くの意見がございました。民間企業がばたばたと倒産する中、あるいは生き残るために賃下げも余儀なくされている現状で、ただ合併するだけで報酬が上がるということに対する理解はなかなか得られません。しかもその後、政令指定都市になった暁にはまた報酬が見直されるわけですから、大局的に見て、これらの報酬は現状どおりにするという結論を、当面の間ですけれども、導き出していただきたいと要望をいたします。
 3つ目は、負担は低いほうへ、サービスは高いほうへとの基本的理念は結構でございますけれども、現状とマッチしないサービスは大胆に見直すという観点での検討をお願いしたいということです。具体例を挙げますと、清水市では6年ほど前に大議論の末、敬老祝い金を廃止して、その原資を老人施設の建設に充ててきたわけですけれども、合併することでこれが復活してもよいのかという、こういう問題でございます。今、お年寄りの皆さんに必要なのは、決して敬老祝い金や、あるいは静岡市で行われているようなシルバーパスではないというふうに私は思います。そういう点をしっかりと踏まえてすり合わせをお願いをいたします。
 以上、合併に対する賛成の意見表明と要望を述べさせていただきました。

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第29回静清合併協


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