「ディベート静清合併」読売新聞

読売新聞は、3月18日付静岡版で、合併通 信代表の磯谷千代美の談話を掲載した。討論相手となった村上達雄氏と共に紹介する。


議論が不十分 過疎増える   磯谷千代美

これまで四年間の合併協議会の議論は、市民の声をどれだけ取りLげてきたのか疑問だ。

 初めの二年に比べ、具体的な話に人った後半の二年は特に、新市建設計画ができあが.ってから住民説明会を開くなど、市民の声を吸いあげる場がパタリとなくなってしまった。

 合併協には情撮公開は十分にしてきた。市民の側に、知ろうとする努力が足りなかった」という声もある。しかし、市民から言わせれば、.聞いてないよ」といいう感じ。

 私は、清水市の第四次総合計画の策定に参加したが、その経験から言えば、市民は自分たちが作成に加わった計画なら、積極的に参加しようという気持ちになるもの。市民にに関心を持たせ、ともに街を作ろうとするなら、わかりやすい情報提供に努めるべきで、それをしてこなかったのは怠慢だと思う。

 また、合併協は是非を検討するというが、「非」の部分の議論がない。もめそうなテーマは後回しにして、最後になって新しい市の名前を決めた。この段階では「ここまでやって来て、もう合併ををやめるわけにはいかない」というムードがあり、合併するために無理やり決めたようなもの。

 しかも、決定方法も上から押しつけられた格好。静岡の名前を残すのでは「対等合併」という言葉もむなしく響くばかり。

 合併は都市間競走を勝ち抜くためと言うが、日本全体で考えれば、過疎の街を増やすだけではないだろ。合併という方法を取らなくても、ユニークな街づくりはいくらでもできるはず。例えば、清水市の隣の由比町は、名産のサクうエビを中心とした街づくりで活気を取り.戻しつつあると聞く。合併について考え直すのは、今からでも遅くない。

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衰退しないため、財源必要   村上達雄さん

村上貿易社長。元清水商工会議所副会頭、合併協議会の委員として、昨年秋まで合併協議に直接かかわってきた。

 「合併は発展のため」という楽観論は持っていない。今回の合併はむしろ、衰退しないための策だ。

 これからは人口が減るなど、成.長よりもサバイバルの世の中になっていく。自治体としても、例えば、ペイオフ解禁問題で預金がなくなるかも」という心配をしなければならなくなるなど、自己防衛の発想が不可欠になっている。

 自治体の財政状況は、悪化の一途。清水巾の行政改革審議会長をつとめた時に知ったことだが、市職員の数は減っているのに、給料の総額は増えていた。それは、介護や病院関連の職員が増えているからだ。

 こうした部分の行政サービスは欠かすことができず、今後、介護や医療分野の経費が増えれば、結果 的に将来のための投資予算を削らざるを得ない。これからの時代、国の補助制度はますます頼りにならなくなる。その中で、福祉などの水準を維持していくためにも、自分たちの力で財源を確保しなければ。そのためのへ合併だ。

 今回の合併を考えるうえでは、地域の中心部内としての責任といったことも考えなければならない。中心となる都市が衰退すれば、周辺地域も衰退する。逆に、合併によつて徐々に活気が生まれ、昼間人口が増えていけば、周辺地域にも定住人口の増加というプラス効果 が表れるだろう。

 今後は、中心部市と郊外都市との住み分けがますます進んでいくと思う。周辺地域の自然環境を維持するためにも、清水、静岡の両市は合併によって、高度集積都市としての役割を担っていく必.要がある。

 合併のメリット、デメリット論議で、マイナス.面 として持ち出されるのは、決まって個別の問題。トータルとして見れば、合併には必ずメリットがあると信じている..

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▲3月18日読売新聞、右が磯谷千代美、左は村上達雄氏
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