岡清水

岡小学校の近くに用事があると、立ち寄りたくなる店がある。記念塔の信号から、岡小に向かい、グランド横の道路を右折する。右手に学校を見ながら一方通行の道を進むと、右側に「大塚ストアー」がある。目当ては鯛焼きだ。
ここの鯛焼きは、鯛の形をしていない。長年使ってきた焼型の合わせがゆるくなっているのだろう、鯛の外側に衣がはみ出して煎餅のようになっている。このはみ出しが香ばしくで美味しい。
「岡町」という地名は「岡清水」に由来するという。
その昔、現在の入江1丁目あたりから北矢部にかけて、海岸線に沿って海抜7~8メートルの丘陵が続いていた。この砂丘を「岡清水浜堤(ひんてい)」と言う。ここからゆるやかな傾斜地が大沢川辺りまで広がる。岡清水は「棚清水」とも呼ばれていた。棚田と同じ意味かもしれない。
今年の春、岡町の三五教(あなないきょう)が解体され、清水の名物建築を見ることができなくなった。気がつくとバス停も「三五教前」から「岡町西」に変わっていた。
まちの記憶が、またひとつ消えてゆく。
2004年11月16日(火)
大塚ストアーの鯛焼きは1ヶ120円。夕方には売り切れていることが多い。岡清水の由来を知ってから、この鯛焼きを見ると、アンコの入った身のふくらみが岡のように見える。
コメント
浜田小の裏にある「ちゃんちゃん井戸」を、校庭の内に移そうと、PTAが井戸を掘ったのですが、清らかな水は湧いてこなかったそうです。清水の由来となった井戸ですから、市指文化財として保護すべきじゃないかと思いましたね・・・・。
あきゃあさん | 2004年11月18日
その記念塔の信号から、岡小に向かい、グランドを右横にもうすこし進むと港橋からまっすぐのぼってきた道とぶつかる交差点がある。この付近の小字名を小池という。
岡(棚)清水浜堤の真ん中に偶然できたため池がかつてこのあたりにあり、ここに蓄えられた雨水が地中でろかされ久能街道をはさんで海側の3~4m棚下から湧きでていたと云う。
上清水の八幡さんのちゃんちゃん井戸や禅叢寺の元井戸、下清水の八幡さん付近の井戸、三五教の元井戸などはみなこのため池がもたらした清水であり、あまりよい水にめぐまれなかった浜の清水町の人々の生活をささえた。
やがて上水道が整うとその恩恵はじょじょに忘れられ小池も保護されることなく埋まっていった。平成元年、港橋から神田町までの道が開通にあたってその池の跡地もついに消滅した。
住宅やアスファルトに覆われた地から雨水の供給はもちろんあるはずもなく、清水の名の由来となった「棚からしみでる水」も井戸もすでにかれ果てた。昔から良い清水がでるところに人は住みまた、神様からの恩恵として大切にされてきた清水もかれてしまえばその霊験も薄れたというのか...。寂しくなった八幡さんのお祭りや、なくなってしまった三五教をみてふと思う。
おいべっさん | 2004年11月17日