●2011年7月1日
袖師、辻、江尻の3地区を担当する港北地域包括支援センターからの依頼で、清水医師会報に認知症サポーターキャラバンメイトとして寄稿しました。
認知症サポーター・キャラバンメイト 磯谷臣司
数年前から、同居している父の徘徊が始まりました。家の外に出てしまうことが何度もあり、平成22年1月に介護ヘルパー2級を受講しました。技術だけでなく、親子の人間関係をどれだけ冷静に保てるのか、心構えを学ぶことも大切と、つれあいが受講を勧めてくれたのです。彼女は制度ができて間もない頃に2級を取得していました。
港北地域包括支援センターの紹介で、浜松で開かれたキャラバンメイトの研修に参加したのは平成22年3月でした。それから二カ月後の5月20日、自分が理事を務める袖師地区社会福祉協議会の総会で70名の役員さんを対象に認知症サポーター養成講座を開きました。キャラバンメイトになって初めての講座です。
認知症は病気であること、家族も苦労するが一番不安を感じているのは本人であることを、キャラバンメイトのテキストを基に自分の体験から話しました。「冷静に対応しなければ」と思いつつ、親子のつながりの中で行き場のない感情の高まりがあります。その時に、もう一人の自分が「落ち着いて」と語りかけてくれる。そんな体験をみなさんが真剣に聞いてくれました。講座では、何人もの人から「私の家では…」と苦労話を聞かせてもらいました。自分から発信することで互いの理解が深くなるのかもしれません。
平成22年度は、サポーター養成講座を13回開催し、小学生や中学生、専門学校生や行政の福祉担当職員など約800名に話す機会を頂きました。
3回目の講座の2週間後、父は自力で歩けなくなり、家に介護用ベッドを入れました。寝たきりになってから、体力の衰えと認知症は急激にすすみ、7月には、私を息子と理解できなくなりました。9月、家のすぐ近くにあるグループホーム平和に入居をお願いしました。本人と家族に、まだ余力がある内に新しいステップに進むべきだと判断したからです。入居したことで、介護の負担は減りましたが、気持ちのなかで介護は続いています。精神的な負担が以前より大きくなったと感じることもあります。
父の介護と同時進行で講座を経験した一年を振り返っていた頃、「恩送り」という言葉を知りました。誰かから受けた恩を、その人ではなく別の人に送ることで「恩」が世の中に広がるという考え方です。江戸時代の庶民の助け合いから生まれた言葉だといいます。私たちが親の介護で感じたこと、体験したことをサポーター養成講座を通じてみなさんに伝えることで、認知症の人とその家族をサポートする輪が少しでも広がることを願っています。
(平成23年6月発行 静岡市清水医師会報 第319号より)
●2012年01月05日 街のサンドイッチマン
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●2011年07月20日 7月20日の朝
●2011年07月15日 9時から5時
●2010年10月10日 ゴヘイとゴスタン
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