ISONOTE

街のサンドイッチマン

●2012年1月5日

きょうの清水

グループホームのスタッフが作ってくれたミニ門松。

 今年も元旦は12月生まれの私の父と過ごし、翌2日は、その日が誕生日となる、1月生まれの父と三保の実家で過ごすのが習慣になっている。ふたりの父は、ともに大正13年生まれの鼠年、今年が米寿だ。

 昨年の元旦は、私たちが一昨年の9月から入居しているグループホームに出向いたが、今年は家で一緒に食事をした。父と母が生まれた西伊豆田子では正月に「正月魚(ショウガツヨ)と呼ばれる、塩鰹を食べる習慣がある。これを食べさせてあげたかった。年末に取り寄せた正月魚を焼き、煮込むと濃厚な出汁がとれる。鰹一本釣りで賑わった村の正月には欠かせない味だ。

きょうの清水

三保はバスが走っている県道から松林に向かって高くなっている。五中のプールに掲示してある海抜表示は9.7m。9mを越える表示を初めてみた。この辺りで一番高い海抜表示は9.9mで、松林のすぐ隣りにある五中のテニスコートに貼ってあった。

 1月の父は、6年前からグループホームに入居し、松林が見える部屋で暮らしている。入居後も、それまでと同じように正月は家族揃って家で食事をしていたが、今年は三保の寿司店を予約した。食事の最期に持参したケーキを板場で切ってもらい、誕生日を祝った。大好物の蟹をたっぷり食べ、祝いのケーキもしっかり食べた父はご機嫌で、鼻歌が止まらない。歌は鶴田浩二の「街のサンドイッチマン」だ。何十年ぶりかに、聞くメロディーが懐かしい。

 厚労省が発表している静岡県の男性の平均寿命は79.35歳(2005年)。1965年は68.21歳だったから、この40年間で一回り寿命が延びたことになる。この変化を素直に喜べない現実がある。気持ちだけでは片付かない苦悩がある。でも、長生きが家族にとっても、本人にとっても喜ばしいことだという「長寿」の意味は変わっていないと思う。年寄りとのつきあい方を、私たちの世代が見失っているだけかもしれない。

 高齢者と、その家族をどう支えるのか。「お前達が考えることだ」と、米寿の父親たちが空を見上げて笑っている。

鶴田浩二が唄う「街のサンドイッチマン」は昭和28年(1953)の曲なのだが、なぜかメロディーをしっかり覚えている。


●2011年07月27日 西伊豆一泊二日
●2011年07月20日 7月20日の朝
●2011年07月15日 9時から5時
●2010年10月10日 ゴヘイとゴスタン


●2012年01月12日 このサイトについて