中三の夏 最後の中体連
突然の「契約」?
息子が、スポーツ少年団で野球を始めたのが小学三年の秋でした。
ある日、仕事が終わって帰ったら、「おかあさん、契約に行こう」「えっ?何の事」
良く聞いてみると、学童保育の帰り、運動場で野球チームの練習を手伝っていた上級生のお父さんが「キャッチボールをやろう」と声を掛け、しばらくやると、「スジが良いから入れよ」と言われたらしいのです。
後日、このお父さんは厳しいけれども、とっても誉め上手な人と知りました。キミも乗せられやすいタイプなんですね………。
でも、ちょっと待って。野球は本人が頑張るのはもちろんですが、親の方も配車当番や、お茶当番で、大変だと噂で聞いていました。
しかし、本人はすっかりやる気に。そして、育成会長はすぐ近所。どうせ長くは続くまいと思いつつ、親子で「契約」に出向いたのでした。
あれから7年近く。キミは炎天下の日も、寒い日も、雨の日も、練習に試合に頑張ってきました。嫌になった時もあったみたいですけど、すばらしい仲間に恵まれました。そんなキミたちに母も父も引き込まれ、最後はしっかりはまってしまいました。
中体連大会 三年生最後の公式戦
初戦は最高でした。三年生は全員出場、全員安打。満塁ホームランも出ました。
14対3、5回コールド。試合の記録ビデオはわが家の宝物です。
今年こそは県大会へと、顧問の先生も子ども達も、そして親達も、勝ち進むにつれ期待が高まります。
初戦から5試合目の敗者復活準々決勝。皆信じて頑張ってきたのに、最後の最後まで諦めず、子どもたちは頑張ったけれど………、敗退。
レギュラーでない子がヒットを打った時、「自分の子が打ったよりうれしい」と涙ぐんだお母さん。
悔し涙を流す三年生の横で、泣いてしゃくり上げる二年生に、「引退する三年と一緒になって二年生が泣いてくれてうれしい」と言って泣くお母さん。
試合後、チーム全員が先生の回りに座ってミーティング。先生が三年生ひとりひとりに語りかけ、握手を。
涙ぐむ子どもたちを、遠巻きに見ながら泣くお母さんたち。「とても見ていられなかった」と後ろを向いて目を潤ませたお父さんたち。
キミたちは幸せだよ
こんなに泣けるのは、キミたちが頑張ってきたからだよ。
こんなに泣ける体験ができて、キミたちは、幸せだよ。
泣いている所まで撮ったビデオ、今見せたら、子ども達は照れて怒るかも知れないかな。
けれど、いつか、キミが人生に負けそうな時があったら、このビデオを渡してあげたいな。「頑張れるよ、仲間と一緒だよ」って。